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「円形脱毛症」は加齢と共に進行する薄毛や抜け毛と異なり、特有の原因や症状であることを御存知という方は多いでしょうが、具体的な原因や症状の種類などとなるとさすがに詳しく知っている方は限られてくると思われます。

そこでこの記事では、近年増加傾向にあると言われている女性の円形脱毛症の種類や原因、対策方法などについてわかりやすく解説致します。

女性の円形脱毛症の症状と種類

円形脱毛症と一般的な薄毛、抜毛の違いとは

円形脱毛症と一般的な薄毛や抜毛は、発症のメカニズムが根本的に異なります。

一般的な薄毛や抜毛は加齢や頭皮の健康トラブルなどにより細胞の発毛力が衰える、或いは阻害されることによって頭皮の毛髪が薄くなってゆく症状であり、男性に圧倒的多くみられた症状ですが、ご承知の通り、近年女性の間でも増加しつつあります。

それに対して円形脱毛症とは、少し専門的な言葉になりますが「自己免疫疾患」の一種として位置付けられている症状なのです。

自己免疫疾患とは、本来なら体に侵入してくる菌などを攻撃することで体を守る自己免疫機能が過剰に働いてしまい、自分自身の正常な細胞まで攻撃してしまうことで起きる症状のことです。

そうした自己免疫機能の暴走によって正常な細胞が攻撃されることで引き起こされた脱毛症状が「円形脱毛症」であり、加齢などと共に進行してゆく一般的な薄毛とは発症メカニズムが根本的に異なっていることをまずは理解しておいてください。

円形脱毛症にはどのような種類があるの?

円形脱毛症と聞いた場合、多くの方は「10円玉ハゲ」、即ち10円玉サイズの円形ではげてしまうことをイメージしがちですが、実は円形脱毛症はそうした症状だけに限られません。

円形脱毛症には、次のような多様な症状の種類があります。

単発型

円形脱毛症でよくみられるタイプが単発型で、文字通り円形のハゲが単発で生じる症状です。

ただしそのサイズは必ずしも10円玉程度という訳ではありません。

発症した本人が気付けない程度の小さなサイズである場合もあれば、500円玉サイズの大きさになる場合もあります。

多発型

円形脱毛症が複数の箇所で起きる症状です。

症状の分類としては2~3箇所の円形脱毛症が、それぞれ離れた位置で起きる症状を特に「多発型」と区別して呼称しています。即ち多発型に更に複数の症状の種類があります。

蛇行型

脱毛した箇所が帯状、例えるなら蛇のようにつながってしまった場合を蛇行型と言います。

実は蛇行型も多発型の一種です。が、脱毛した箇所が帯状、例えるなら蛇のようにつながってしまった症状を多発型の中で区分する意味で蛇行型と呼称されています。

全頭型

多発型が帯状のように連なるのに留まらず、症状が頭皮全域にまで拡がってしまい、全体的にはげてしまった症状のことを全頭型といいます。

つまり全頭型も多発型の一種として位置付けられています。しかしながら、多発型の円形脱毛症の中でも稀なケースであり、それほど多くみられる症状ではありません。

凡発型

凡発型とは全頭型が更に進んだケースで、頭皮だけではなく例えば眉毛やまつ毛、腋毛など全身の毛が抜け落ちてしまう場合のことを言います。

こちらも決して頻出の症状とは言えず極めて稀なケースながら、円形脱毛症の症状が進行した場合には最悪こうした症状になる可能性もあるということです。

女性の円形脱毛症の原因とは

女性の円形脱毛症の原因・・・というより、自己免疫疾患の原因自体が残念ながら明確に特定されている訳ではないので明確な原因は特定されていないというのが現状です。

そのため、これからご紹介する原因はある程度有力な説ですが、断定されていないことを前提としてどうかお読みください。

遺伝

円形脱毛症に関する国際的な調査において、親が発症していた場合にその子が円形脱毛症を発症する率が高いことが既に判明しており、遺伝的原因で発症するとの見方が特に欧米においては有力な説として評価されています。

また、あくまで一つの説ですが、円形脱毛症を引き起こす遺伝子が特定されているとの学説も存在しています。

しかしながら、遺伝とは考えにくいケースで発症している場合も多々あるため、遺伝だけが原因ではないというのが妥当な見方として考えられています。

大きなショックやストレス

日本では、円形脱毛症はストレスが原因で起きるとの説は特に有力な説としてみなされています。

例えば頭皮や毛髪の状態がとても健康的であったにも関わらず、大学受験間近の高校生が模試の結果が極端に悪かった場合などに円形脱毛症になってしまうといった話を耳にしたことはないでしょうか。

この高校生の事例のように、とても大きなストレスや心理的ショックを受けたことで免疫機構が狂ってしまい、その免疫機構の狂いが原因で円形脱毛症が引き起こされてしまうというのがこの説です。

人間が日々日常的に受けるストレスの蓄積ではなく、免疫機構を狂わせるぐらい大きな心理的ストレスに襲われた場合、円形脱毛症が生じる可能性が高まると考えられているということです。

しかしながら、大きなショックやストレスを受けた人が必ず円形脱毛症を発症するとは限りませんし、増して大きなストレスを受けない乳幼児にも円形脱毛症が発症する場合もあることから、やはり大きなストレスが円形脱毛症の最有力の原因とまでは言えません。

ホルモンバランスの乱れ

女性特有の円形脱毛症の原因としては、「ホルモンバランスの乱れ」も有力な原因の一つとして考えられています。

例えば妊娠していた女性の場合、妊娠時に増加していた女性ホルモンが出産後には元の値へと急速に戻ろうとしますが、このようなプロセスでホルモンバランスが著しく乱れることがあります。

あるいはキャリアウーマンの場合なら仕事で大きなトラブルに見舞われ、ストレスを長期間抱え込んでしまうとホルモンバランスが崩れやすくなります。

こうしたホルモンバランスの乱れが生じた場面において、ホルモンバランスの乱れが自己免疫機能の働きを狂わせ、その結果、円形脱毛症が生じると考えられています。

ただし、ホルモンバランスと自己免疫機能は大きな関わりがあると言われているものの、その具体的な関係性については100%解明されている訳ではありません。

円形脱毛症の治療方法は?

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円決脱毛症は加齢により毛母細胞の活力が損なわれることで自然に起きるのではなく、自己免疫”疾患”、即ち一種の病気の状態になったために生じている症状です。

そのため、円形脱毛症が発症したら皮膚科や特に脱毛の専門医の診察を受けて治療を行ってもらうことが適切な対処法と言えます。

中には円形脱毛症を発症してしまったが「ほっておいたらいつの間にか治っていた」というケースはありますし、そうしたケースを耳にしたことがあるという方もいるでしょう。

しかしながら、円形脱毛症をほっておくという対処はオススメできません。

円形脱毛症は単なる「はげ」ではなく、体の異常を訴えるシグナルとして受けとめるべきです。

自己流の判断や対処は大きな病につながる危険性すらあります。

また、仮に大きな心理的ストレスが原因で円形脱毛症が発症した場合、専門の医師に診てもらっているという安心感がストレス緩和にも役立ちます。

従って円形脱毛症を発見したら、まずは病院に行って医師に診察してもらうことを基本としてください。

では病院へ行った場合にどのような治療が行われるかと言えば、主な自己免疫機能を正常な状態に戻すため、円形脱毛症が発症している部分にステロイド注射を打ったり、ステロイド剤を処方され、それを1週間程度服用するよう指示されたりすることが一般的な治療方法です。

育毛剤は効果がある?

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円形脱毛症はお伝えしたとおり、頭皮が大変健康的な状態であっても起き得る症状です。

その点で、悪化している頭皮環境を健康的な状態に戻すことで発毛や育毛を促す育毛剤は、少なくとも円形脱毛症改善の大きな決め手とはなり得ません。

しかしながら、円形脱毛症が引き金となって脱毛した周辺の頭皮の健康状況が悪化し、自己免疫疾患とは別の原因で薄毛が進行し、円形脱毛した部分が拡がる場合があります。

そのため、円形脱毛症の直接的な改善には至らなくとも、頭皮全体の健康状態を高めておくことは症状の悪化を防ぐ一助にはなりますので、円形脱毛症の治療と共に育毛剤を併用すると「良い場合」はあります。

ただし、育毛剤を併用する場合には必ず医師に相談するようにしてください。

育毛剤の成分によっては円形脱毛症治療の妨げとなる場合もあるからです。

どのような育毛剤を使用するかも含めて医師に確認した上で使用することが大切であり、もし医師から使用しないよう指示を受けた場合には、その指示に従って育毛剤は使用しないことが適切な対応と言えます。